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緊張型頭痛

緊張型頭痛(筋収縮性頭痛)とは

緊張型頭痛とは、前額部、側頭部、後頭部、後頚部の筋肉が緊張することによって起こる頭痛です。あらゆる頭痛の中で最も頻度が高く、20%~40%の人が当てはまるとの報告があります。 身体的ストレスや精神的ストレスが重なることによって症状が悪化すると考えられています。また、天候の変化によっても症状が悪化することが知られています。典型的な症状であれば問診や触診のみで診断に至ることも多いですが、他に頭痛を起こす病気がないことを調べるために、頭部CT検査や頭部MRI検査などを行うこともあります。

緊張型頭痛の原因

緊張型頭痛は、頭の周りの筋肉(前頭筋、側頭筋、咬筋、翼突筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋)の緊張によって引き起こされます。筋肉の緊張は、身体的ストレスや精神的ストレスが原因となることが多いです。普段から猫背になるなどの姿勢の悪さ、長時間のパソコン作業などに伴う眼精疲労、過度な飲酒、睡眠不足などによって緊張型頭痛が引き起こされます。また、頚椎症やうつ病、不安障害、神経症などの疾患によっても引き起こされることがあります。

緊張型頭痛の処置や治療法

生活習慣や日頃のストレスなどに原因があれば、まずはなるべくその原因を取り除くことからはじめます。特に長時間のデスクワークで姿勢が悪くなっている、普段から前かがみの姿勢で歩いている、視力にあったメガネ、コンタクトをしていない、などは緊張型頭痛の原因となっている場合が多々あり、極力改善する方に指導させていただきます。

それでも症状が改善しない場合には一般的な痛み止めや筋肉の緊張を取る専用の内服薬を使用します。気をつけないと行けないのは、一般的な痛み止めにはそれ自体が頭痛の原因となる可能性があるということです(薬物乱用頭痛と言います)。短期的な使用では特に問題とはなりませんが、1週間に3日以上使用する場合、長期になるとこの薬物乱用頭痛の可能性が出てきます。そのような場合はあえて他の薬剤(筋弛緩薬、三環系抗うつ薬など)に切り替えて経過を見る必要もあります。

薬物治療以外では、首をほぐすために温める、体操をする、ストレッチをするなども効果的です。またリラックスできる時間を増やして緊張を高めないように日ごろから注意することも重要です。温熱療法、マッサージ療法などを並行して行うこともあります。

肩こりなどが酷く、それによって頭痛や嘔気なども伴っている場合、一時的に首筋などに痛み止めの注射を行うこともあります(トリガーポイントブロック注射)。週1回、おおよそ4回ほど連続して行い、痛みの悪循環を一旦断ち切って快方に向かうことを期待して行います。

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